コラム

Media Entities社の社長 Dan Nigloschy氏インタビュー

Dan NigloschyXMLをAdobe InDesignにインポートでき、さらに組版・校正後にXMLで出力するプラグインソフト「XML ToolWorks」 を提供する米国のMedia Entities社の社長Dan Nigloschy氏の来日にあわせ、でじラボ編集室でインタビューを行いました。XMLやMedia Entities社について熱く語ってくれました。

XML ToolWorks の詳細はこちら

Media Entities社について

-Media Entities社についてについて紹介してください-
DanMedia Entities社は2002年に創立し、当初はQuark Expressのプラグインソフトの開発からスタートしました。「出版社や印刷会社のためにXMLデータをより簡単に、より使いやすくする」という目的でスタートした会社です。マサチューセッツ州のWalthamという小さな町の国道28上にあります。12~15マイル程ボストンから西に離れた場所にあります。開発部門はツールの開発と出版社向けのサービスも行っています。Media Entitiesが入っているビルはとても趣きがあって1階にカフェがあります。我々はコーヒーをたくさん飲むからちょうどいいんですよね(笑)

-Media Entities社の名前の由来は?-
Dan「Media」はメディア(情報)会社などと働いているという理由から、「Entities」はXML用語です。その2つを組み合わせてMedia Entitiesという会社の名前にしました。

-Media Entities社の会社の風土は?-
Dan仕事を楽しもうとする風土があり、とてもリラックスした会社です。やるべき仕事が多いので週末に働くこともあります。私達のスタッフは皆、最新の技術を駆使してメディアを他の形式に変換することを楽しみ、尚且つ情熱を持って取り組んでいます。
スタッフの年齢は様々で、大学を卒業したばかりのスタッフもいます。昨年は4人の新卒を採用しました。大学院出身のスタッフもおり、1人は学校に在籍しながら働いています。
私達の会社は国際的で、外国人のスタッフもいます。大学に在学しながら開発者として働いているスタッフはドイツ出身で、デザイナーのスタッフはポーランド出身です。彼らは、人脈を利用して採用したのですが、そのうちの1人は、奥さんが下のカフェで働いています(笑)彼自身は別の開発会社で2年間働いていたのですが、優秀で必要な人材だったので、Media Entitiesに迎えました。
我々の会社は新卒の採用に関して、いくつかの大学と連絡を取り合っていています。夏にはインターンとして何人か働きに来る予定です。インターン終了後に両者がマッチすれば採用する予定です。

-Danさんの仕事内容について聞かせてください-
Dan私はMedia Entitiesの社長です。
私の仕事は、会社を戦略通りにゴールに牽引することです。また、出版制作サービスの支援や、開発スタッフを戦略通りの道筋に沿って進めることも重要な仕事です。やるべきことがたくさんあり、とても忙しいですが、仕事を楽しんでいます。
Media Entitiesはツールを作るだけではなく、ソフトの販売もしています。社内でもMedia Entitiesの製品を使用しているので、いろんなアイデアが出てきて、より使いやすいソフトウェアに改良しています。また、私達のお客様に直接会って話すことで、多くのアイデアや改良点を見つけることができています。また、アトラスのような販売代理店の人たちと会うこともとても刺激的であり、次々とアイデアが浮かんできます。私の場合、多くの時間はお客様と接しています。Media Entitiesは、お客様に重点を置いた会社であり、お客様の幸せに目を向けています。そのために私達は熱心に仕事に取り組んでいますし、場合によっては、お客様のニーズのために夜遅くまで対応しています。お客様が満足して頂けるようにこちらも出来る限りの対応をしています。お客様が幸せになるのであれば私達は努力しますし、お客様が幸せである限り、私達は幸せです。ほとんど全てのお客様は我々の製品に満足しており、関係は長期に渡っています。お客様に満足して頂くために私達は懸命に取り組んでいます。

-Media Entitiesを立ち上げようと思った理由は-
Dan以前は小さな会社で働いていました。その会社に自分の経験を取り入れたところ、最初は小さかった会社が大きな会社になりました。何社か小さな会社で働いた経験はありますが、小さな会社は何かの可能性を見いだす能力を持っており、考えたことをすぐに行動に移すことができるので、私自身に合っています。
何社かの大企業でも働いた経験があり、もちろん楽しいのですが、物事を動かすのが大変でした。私自身はより簡単に物事を決められる小さな会社の方が合っています。以前働いていた小さな会社では、XMLのエクスポート出版のツールを開発していましたが、会社はそれを好んでおらず、良いビジネスになると思っていなかったので、サービスを停止してしまいました。私自身はこのサービスはニーズがあり、良いビジネスになると思ったので、その当時働いていた会社にその製品開発を引き継ぐことを申し出て、新しく会社を立ち上げました。開発は私自身が行い、プロダクトマネージャーや営業に関しては、適任と思う人を見つけてきました。
資金も必要でしたが、もちろん、自分で立ち上げるのは大きなリスクを生じます。起業して成功することは難しいですから。
新規企業の8割は立ち上げ2年程で失敗してしまいます。ただ私の場合、過去に成功をしたことがあるということと、リスクを冒して経験してきたこと、XMLの市場を見出したこと、さらに技術面、といった理由からMedia Entitiesを軌道に乗せることができたと思います。立ち上がってからすでに9年経っていますし、だいぶ安定してきたと思います。

XML ToolWorks

-XML ToolWorks について紹介してください-
DanXML ToolWorksはとても特別なソフトウェアだと思います。複数の出版アプリケーション間のコンテンツを転換するものです。土台となるXMLを使って、一般的なアプリケーション(例えば、InDesignやMicrosoft Wordのような)を自動で変換してくれたり、データをInDesignからQuarkに移動することも出来ます。これは出版社がデータを転換するのを非常に容易にしたツールです。出版社はデジタルで簡単にデータ転換できるので非常に喜んでいます。また、使いやすさの面でもユーザから高い評価をいただいています。

-XML ToolWorksのユーザの声を聞かせてください-
Dan大変満足していると言ってくれています。もちろん市場には我々のソフトウェアの競合のアプリケーションがあります。Microsoft Wordがそうです。Microsoft WordからもXMLは出力できます。この場合はOffice XMLですけどね。しかし、私達はもっとよい方法でXMLを作成してDTDに変換しています。 同じように、InDesignもXMLの出力機能がありますが、一般には難し過ぎます。我々のツールはユーザにとって面倒なことを簡単かつスムーズにします。これが特別なソフトウェアであり、お客様に満足いただいている理由です。

-Media Entitiesの将来の構想と展開は?-
Dan 我々は今、Maestroというツールを開発しています。
これはMark LogicのようなXMLリポジトリとのインターフェースを持つプラットフォームです。印刷用、デジタル用に出力が可能で、ブラウザ上でリポジトリからXMLを読み込み、編集し、リポジトリにXMLを格納することができる特徴をもちます。この新製品は今年度リリースする予定で、我々は今開発を楽しんでいます。また、次世代のプラットフォームに向けて焦点を合わせて取り組んでいます。

アトラスについて

-アトラスに期待することは?-
Danたくさん販売してください(笑)私がお会いした日本のお客様たちは皆とても頭が切れる方々で、とても印象に残っています。またアトラスのスタッフもとても優秀なので、両者が上手く私達を後押ししてくれれば良いですね。
国外の販売について特別困難に思ったことはありません。私自身、ヨーロッパの様々な国で違う文化のもと働いた経験があるので、文化の違いや言葉の問題でコミュニケーションが難しいということはありません。

-日本の出版社や印刷会社にメッセージはありますか?-
DanXML Simply! (簡単にXMLを使おう)

-今日はありがとうございました。Danさんの情熱が伝わりました-
Danありがとう。今後も一緒に頑張りましょう。